■ 経緯
8月10日の千葉日報にも掲載されていますが、千葉市にある小中学校・保育所のうち、耐震強度が不十分な施設が多数存在することが明らかになりました。その中にはIs値(Seisimic Index of Structure:耐震指標)が0.3未満、即ち「地震の際に、倒壊または崩壊する危険性が高い」と判定され、早急に耐震対策を行わなければならない施設も存在します。
Is値について詳しくはこちらのサイトをご覧下さい
⇒ 耐震ネット:耐震性能とIs値(耐震指標について)
そして、千葉市は平成7年度までに実施された耐震診断でこれら事実を把握しておきながら、市民・市議会にこの事実を明らかにしていませんでした。
私たち民主党は「この問題は市民の生命に関わる重要、かつ緊急の課題である」と判断し、10日に2つの施設の視察を実施しました。
■ 花見川第1保育所 (花見川区)
花見川第1保育所はIs値が0.00と最も低く、市が緊急対策を実施しようとしている施設です。
保育所所長、保育課、建築保全課から状況をヒアリングしました。

保育所のうち、Is値が0.3未満の施設は市内に8ヶ所あり、その中でも特にIs値が低い花見川第1保育所・幕張第2保育所について千葉市は緊急対策を実施しようとしています。
当初、千葉市は8月いっぱいで2つの保育所を閉所し、子どもたちを近隣の保育所に転所させる方針でしたが、突然の話に保護者は反発、
「唐突すぎる」
「この時期に転所すると、せっかく築いた子どもたちの人間関係が壊れる」
「仕事の関係もあり、急に転所などできない」
「市が今まで対策を怠ってきたことが原因ではないか」
と、各保育所で3回ずつ行われた説明会はいずれも紛糾しました。
この状況に、保育課の職員も「8月いっぱいでの閉所は無理だと考えている」とのことで、今後の改築計画なども十分に煮詰めて、保護者の理解を得る方針です。
一番の問題は、はるか以前からこの施設が耐震強度に問題があると診断されていたにも関わらず、改築を検討せず、今の今まで問題を放置していたことです。
当施設は、改修では済まず改築が必要なため費用がかかる、区画整理事業なども関係するため問題が複雑である、などの理由により耐震対策の実施が困難であったことは事実です。
しかし、子どもの命を第一に考えれば、一番危険な施設から手を打つべきで、困難であることを理由にこれら施設の対策を後回しにしてきた責任は重大です。
私たち民主党は速やかな耐震対策の実施を求めるとともに、責任の所在を追及していきます。また、保護者への十分な説明も必要です。
■ 緑町小学校 (稲毛区)
次に私達が視察したのは緑町小学校です。ここはIs値が0.15と小中学校の中では最も耐震強度が不足している施設です。小中学校は地震の際、近隣住民の避難場所ともなるため非常に重要な施設で、早期の対策が求められます。
校長、学校施設課、建築保全課からヒアリングを行いました。

緑町小学校は当初基本設計を平成22年度に実施する予定でしたが、2年前倒しし、平成20年度に基本設計、平成21年度に実施設計、工事は平成22〜24年度に実施を予定しています。
この計画では耐震対策が完了するのは5年先になり、私たち民主党市議団は「あまりに悠長すぎる」として、補正予算を組み基本設計を今年度中に、実施設計を平成20年度に完了し、一刻も早い対策の実施を求めました。
緑町小学校は施設自体が既に老朽化しているため、改修ではなく改築が必要です。
改築を実施するにあたって、校庭にプレハブを設置するのか、その間他の小学校の空き教室を利用するのか、まだ検討中とのこと。
保護者に十分な説明をし、理解を求めるよう要望しました。
千葉市全体ではIs値が0.3未満の小中学校は11棟も存在します。0.6未満の「地震の際、倒壊または崩壊する可能性がある」施設は数十棟にのぼります。
また、地震の際、近隣住民の避難場所となる体育館は全ての施設を診断していないものの、新耐震基準が策定される以前、即ち昭和56年以前に建てられた施設は殆どが耐震強度を満たしていないことが判明しており、その数は131ヶ所に及びます。
千葉市ではこれら施設の耐震化計画を現在策定していますが、1年でも早い耐震化に向けて予算を大胆に見直すことを民主党市議団として強く求めていきます。
また、耐震化計画は来年度4月を目途に策定を進めていますが、それまで市民に何の説明も為されないことは許されることではありません。今現段階で明らかにできることを関係する市民に責任をもって説明するよう、市当局に要望します。
■ 鶴岡市長へ申し入れ書を提出
2施設の視察終了後、民主党市議団はそのまま市議会で状況をとりまとめ、鶴岡市長へ公共施設の耐震対策の早期実施と千葉市の総合的な防災対策の充実を求める申し入れ書を提出しました。

藤代副市長に申し入れ書を提出
今後は9月議会において詳しく市の対策について問い質していく予定です。
⇒ 申し入れ書の内容はこちら |